本記録

図書館から借りて通勤中とかにこまめに
読み進んだ本を記録しておくぞと。

動物化するポストモダン オタクから見た日本社会 (講談社現代新書)

動物化するポストモダン オタクから見た日本社会 (講談社現代新書)


なんというか、『エヴァ』以降社会現象と
呼ばれる作品がなく、(特にアニメ界)
この本が出た時点で 「もう社会現象はないかな」
という空気が 漂いつつあったオタク世界。
2000年以降のオタク論には
『ギャルゲー』が欠かせない、という話に
なるのかな〜。
そしたらわたしあんまりオタクじゃないわ(苦笑)

かなり学術的なアプローチで、社会学とか、
作品論寄りにオタク論を読みたい、知りたい方にはお勧めします。
大塚英志とかの系譜でしょうか、あまり
具体名が出なくてすみませんが)

ネタ本として「あの作品って実は!」とか
「その監督の伝説!」とか、そういうのが
知りたい方には、難しくて投げ出したくなる…かも(笑)
エンターテインメントというか、ネタ系オタク話?
本田透はこの路線なのかな?と思わなくないが、
この方はやや本気を出しすぎてて、客観的・諧謔的でない
ように思えるので、ちょっとなあ…と私は思う。


まあ、「シミュラークル」とか「大きな物語」が
なくなった、とか使えそうな論はいろいろあるようです。



で、その続編と銘打っていた

…う〜む。この本はオタクについての社会学ではなくて、作品論なんだ、と思った方がいいかもしれない?

オタクを語るにしては、取り上げる作品が中心からずれている感がある。
ライトノベル作品として取り上げられているのは
『ALL YOU NEED IS KILL』

All You Need Is Kill (スーパーダッシュ文庫)

All You Need Is Kill (スーパーダッシュ文庫)


で、これは「ヒットしたライトノベルはアニメ化」
の流れが強い現時点でもアニメ化されてない、
という事はオタクの間で人気の作品か、と言えばちょっと疑問だろう。
(著者の仕事仲間の作品だからか?個人的にはイラストが安倍吉俊
という点でもっと人気が出てほしいが…)


同じテーマならまだアニメ化もされたゲーム
ガンパレード・マーチ』を取り上げた方が読みたがる人が多いと思うし、
ライトノベル作品にこだわるなら、爆発的にヒットした『涼宮ハルヒ
でも時間ループものがいくつかあるので、
そっちの方がより興味を示す人が多いのでは…と思った。


他はギャルゲー作品などを取り上げているが、
(「ひぐらしのなく頃」など。)

この著者がパソコンでプレイするギャルゲーをインストールして
プレイするのはGLOCOMみたいなコンピューター系の所にいたという
経歴から当然…なのかもしれないが、
(実際の仕事内容を知らないので間違っていたら申し訳ないが)
ノートパソコンしかもっていなくて、
重くなるのは嫌なので、ギャル・エロゲーはやらないオタク
(私はそうであるが…)もそれなりに数がいると思う。


そしてギャル・エロゲーを好む人々は、
こういった作品論を求める…のか?
少なくともそういう方に会ったことは、私はないのだが…。


要するにこの本は、オタクのごく狭いところしか語ってない上、
取り上げた作品もマイナーなので、ターゲットがどこか分からない…というのが本音。
動物化するポストモダン2」と銘打ってあるものの、
ずいぶんと狭く深くなっているような…そんな気がしたのだ。


夫は第一章で投げ出してた。やっぱりオタク論って「好きな作品」「興味がある作品」が
取り上げられている事、がミソではないかと〜。


軽めのものも。


アルゼンチンババア

アルゼンチンババア

映画の予告を見て、曲とあらすじが気になったので
こちらの方を読んでみましたが…。


あっさりしている、という印象を
受けました。
(そういうテイストが好みの方には
お勧めいたします) 私は個人的には読む物については
ドロドロ好きなもんで。



半分は英訳と、奈良美智のイラストがついていて、「あ、これは『グッズ』に近いものなのね」
と思うと新鮮ではありました。ええ。



毎日かあさん2 お入学編

毎日かあさん2 お入学編

とにかくものすごく笑えます。
で、泣かせるところもあり。


兄→いわゆるおバカ。考え抜いてキケンな事をする。
妹→出来がよくてうまい。ただ、少々
いけすかない性格になりかけ。


…これを見ると、「育て方」よりも
遺伝子の出方の問題では、という気がする。
だから気楽になれるかもしれない。
まあ、妹の方に近い性格の「男の子」だった兄しか
知らない自分から見ると、「だ…大丈夫なの?」と
思ってしまうのですが。



入院中ではあるけど、元気な「大人なのにまいご」鴨ちゃんも登場しています。
ああ…。


父と息子でナースコールを「発声」する「猫八の息子は小猫」
のエピソードがなんかすごく好き。