『こんにちは アン』 感想
アニメ『こんにちは アン』を全話見た後の感想など。
こんにちは アン~Before Green Gables 13<最終巻> [DVD]
- 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
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もちろんネタばれてますのでこれから全話見られる方は
ご注意を。
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終わりよければなんとやら、でした。
バッジ・ウィルソンの原作では、
モンゴメリの原作内設定に忠実なので、
正直結構暗く…。
まあアンがあれだけ
昔のことを語りたがらず、
「うそ設定」をマリラに語ろうとしたということからも
現れていますよね。
というわけで、プリンスエドワード島に行って
とにかく幸せだった、
逆に言うとその前はとんでもなく暗黒時代だった、
の「暗黒時代」の方を描こうとしたのが
『こんにちは アン』でした。
- 作者: バッジウィルソン,Budge Wilson,宇佐川晶子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/06/30
- メディア: 文庫
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あんまり原作に忠実にしすぎると、
見ていてつらいばかりの作品になりますし、
かといって明るくなりすぎると、
アンの根幹設定にかかわるし…という
ジレンマのもと、
結局やや明るくする方を選びつつ、アンがどれだけ
プリンスエドワードに行くことを望んだか、
を強調したわけですね。
まあ、一本のアニメとして見るにはよかったかもしれない…。
(原作本中にある、たとえばハモンド氏に
木の柵を作ってほしいと願い、それが心臓の負担を増やすなど、
「アンもちょっと悪いんじゃないか?」
という行動の描写は控えめだったし…)
・孤児院でキレるアンはちょっとかわいくなさすぎ。
・エンディングの『やったね♪マーチ』が、
トマス氏やハモンド氏が死んだ回でも流れるのは
いくらなんでもちょっとヒドイ。
『愛少女ポリアンナ』みたく、途中で主題歌チェンジ
してくれたらよかったんだけど…。
余談ですが、しかし、行く先2か所で一家の大黒柱が
死ぬのはどういうことでしょう…。
こういう場合、女性もある程度の手に職を持って
リスクヘッジせねばならぬな、とは思いますね。ええ。
ラストで、アニメのアンの「帽子」の由来が出てきたり、
ケンカ別れしてしまったエリーザの手紙が届くとか、
先生方やエッグマンとの再会という
オールキャラそろい踏みがあったりして、
最後まで見て「よかった」と思える作品になっているとは
思います。
しかし、アニメ内の設定のままだと、
本編のエピソードとつなげて考えた時、
アンが男の子じゃないなら孤児院に返されるかもしれない…としても、
「じゃあ、やっぱりデラの面倒を見るわ」と
あっさり戻る選択肢も浮かんじゃうなあ、という疑問も。
(本編では泣きじゃくっていましたが。
このデラって赤ちゃんを育てる話、 たしか原作小説にないオリジナル)
ともあれ、このアニメ化があったおかげで、
普段にも使えそうな、こんなカワイイ雑貨が
誕生しているみたいですし。
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余談2。
ハモンド夫人はヤンデレならぬヤンツンだった。新ジャンル?
世界名作劇場の再開は気長に待ちますか…。